大学編入とは

大学編入とは?

大学編入とは、1年次募集の大学入試(推薦・一般)とは異なり、短期大学・4年制大学・高等専門学校・専門学校の在籍者や卒業者が、出身校での取得単位を活かして新たに志望する4年制大学の途中の年次(主に3年次)に編入学する際に課される試験をいいます。
なかには2年次募集として編入学試験を行う場合(出願資格は2年修了見込み、1年修了見込み、学士などの場合がある)や、3年次募集でありながらその受験生の単位履修状況等によって結果的に2年次編入学として合格を出す場合もあります。さらには、3年次編入学として合格はしたものの、卒業に必要な単位(要卒単位)を取得するには3年以上かかるケースも発生します。つまり、「全ての編入学試験が3年次募集で、編入学後の在籍(卒業までの所要期間)が必ず2年間である」とは限らない、ということをまず知っておいて下さい。

大学編入の目的は?

ではどのような方が編入学を志望しているのでしょうか?
ECC編入学院で編入を目指している方たちの実例をご紹介しましょう。

  • 滑り止めの大学に入学したがやはり第一志望の大学に行きたい。
  • 学校での人間関係がよくないので環境を変えたい。
  • 今の学校が思っていたよりも通学に時間がかかるので4年通うのは大変。
  • 実家を出て一人暮らしをしたい。
  • 学んでいる内容が合わないので学部を変えたい。
  • キャリアアップして、就職活動を有利に行いたい。
  • 学びの水準を上げて、モチベーションを上げて大学生活を送りたい。
  • 大学を変えたいけれど、一般入試を再受験して年数をロスしたくない。
  • 都会が合わないので実家のある田舎に戻りたい。

いかがでしょうか?
実際の志望理由書や面接で伝えられない内容もありますが、「本音」は様々です。

大学編入のメリットは?

編入学のメリットもお伝えしましょう。

  • まわり道をせずに行きたい大学へいける。
  • 時間の無駄がない。
  • 準備期間にゆとりがある。
  • 浪人するより経済的負担が少ない。
  • 入試科目が少ない。
  • 学びたかったキャンパスでプライドを持って勉強や活動ができる。
  • キャリアアップによって就職活動が有利になる。
  • 成功体験することで自分に自信をもてる。

大学編入の出願資格は?

実際の募集要項より、出願資格を見てみましょう。

「次の要件のいずれかを満たす者。
① 4年制大学に〇年3月までに2年以上在学し、卒業に必要な単位のうち60単位以上を修得している者及び見込みの者。
② 4年制大学、短期大学、高等専門学校卒業者又は〇年3月卒業見込みの者。
③ 専修学校の専門課程を修了した者及び〇年3月終了見込みの者。
 (但し、学校教育法第90条第1項に規定する大学入学資格を有する者に限る)」

このような表記が最もポピュラーなものであり、出願資格としても門戸の広いものですが、全ての大学で上記のように広く出願資格を認めているわけではありません。例えば出身の学部や学科が制限されている場合や、4年制大学生であれば学士(取得見込み含む)しか出願できない場合もあります。
編入学試験受験にあたっては、最初に要項を正しく読みとり、自分に出願資格があるかどうか確認することが大切です。

大学編入の募集定員は?

元々の編入学試験では、募集定員を明示せず、欠員補充のための若干名募集という不明瞭な枠での募集スタイルが主でした。
ところがここ数年、国公私立大学とも定員を数字で表示する形での募集がかなり増え、受験生側もある程度の計算をもって試験に臨めるようになりました。
募集定員については必ず各大学の発行する最新の要項で確認して下さい。(定員を発表している大学でも年度により募集人数を変更している場合があります)また、国公私立大学を問わず、試験結果により、必ずしも定員数を合格させるとは限らない大学もあります。

大学編入の時期は?

編入学試験日は国公私立を問わず、各大学・学部が自由に決定しているのが現状と言えます。
概ね、理系学部であれば6月くらいから試験が始まり7~8月でピークを迎え、文系学部であれば8月くらいから始まり、10月~11月がピークとなり年明けまで続きます。国公立大学でも各大学・学部が試験日を自由に決定しているため、一般編入学試験では試験日さえ重ならなければ幾つでも受験が可能です。

また、一次募集、二次募集のように試験日を複数回設けて実施している大学もあります。
この試験日はかなり流動的なもので、同じ大学・学部でも年によって試験日が大きく変更(前倒し、後ろ倒し)になることも珍しくありません。受験生は大学の発信する新しい情報を常にチェックし、動きを正確に把握しておく必要があります。

大学編入の試験科目は?

国公私立とも、基本は外国語+専門教科・小論文+面接です。
内容としては、外国語は主に「英語の長文読解」、専門教科は「各学部の基礎的内容の記述式」が主流、面接は複数の面接官と1名の受験生が対する「個人面接」が中心です。但し、大学によって詳細に違いがありますので、正確には志望大学の募集要項で確認することが必要です。
また、試験の合否は学科と面接の総合評価で決定する大学が多いようです。そのため、各教科ともバランスのとれた学習と、しっかりとした面接対策が必要になるわけです。

大学編入の科目別配点は?

編入学試験を実施している大学の内、科目ごとの配点を公表している(募集要項または問題用紙に記載がある)大学が過半数を占めますが、配点非公表の大学も少なくありません。また、配点における各科目のバランスも大学や学部によって様々です。

大学編入の合格基準は?

編入学試験における合格ラインについて、多くの大学では公表をしていません。ただ、幾つかの大学にモニターした結果を含めて推測しますと、一般入試とほぼ同じライン、つまり各教科6~7割前後の得点率がボーダーラインになっているようです。但し、英文和訳や論文式の試験の場合、その試験の性質上、厳密な得点評価が難しく、この合格ラインはあくまで‘目安’と考えて下さい。
合否の決定については、試験の結果(=学力)を優先する場合と、募集枠(=学生数の確保)を優先する場合とがあり、その対応は大学によって違っています。いずれにせよ、大学が編入生として「受け入れたくなる学生」になれるようしっかり学習しておく必要があります。また、受験者数や合格者数などを公表しない大学も少なからずあり、全ての編入学試験実施データを把握することは、現況ではまだ難しいと言えます。

大学編入の過去問題入手方法は?

編入受験生にとって最も入手しにくい情報が、この過去問題でしょう。
過去問題の取扱については、まず公表と非公表に大別され、更に公表の方法もいくつかに分類できます。

  1. 01.送付可能

    請求すれば送付してくれる(場合によっては有料)。また、募集要項に添付されていたり、印刷されていたりする場合もある。

  2. 02.閲覧またはコピー可能

    大学の事務室でのみ見ることが可能。コピー不可の場合は筆写するしかない。大学により身分証明書が必要な場合もある。

  3. 03.HPでの閲覧

    数としてはまだ多くはないが、大学のHP上で過去問題を公表している場合がある。

過去問題を見れば、確かに以前までの傾向や設問内容が分かります。傾向が変わらなければ、過去問題を見ておくことは学習上とても有益なことと言えるでしょう。各大学の過去問題の取り扱いも以前よりオープンなものになり、過去何ヶ年分かを冊子にまとめる等、受験者が入手しやすくなった一方で、最近は著作権の関係で逆に問題をオープンにできないケースも出てきています。